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[UEFAチャンピオンズリーグ]決勝トーナメント1回戦1st leg バレンシアvsパリ・サンジェルマン ~リーガvsリーグアン、カルチョ仕立て~

バレンシア、「オトラリーガ」と呼ばれるバルセロナとレアルマドリード以外の18チームの中で覇権を争うチームである。
バレンシアを一言で「バランスの取れた好チーム」と表現させて頂きたい。
昨シーズンまでそのオトラリーガの覇権を我がものにしてきた立役者ウナイ・エメリに別れを告げ、クラブレジェンドでもあるマウリシオ・ペジェグリーノを招聘。
新たな船出を切ったがそれは頓挫、エルネスト・バルベルデが昨年12月から就任している。

パリ・サンジェルマン、もうこのチームについてはかなりの知名度となったことであろう。
カルロ・アンチェロッティ監督は筆者が最も信奉する監督である。
アンチェロッティがチーム戦術を創案する際に最重要視されるのは、選手の特性である。
選手の特性を最大限に生かすことを主眼に置いたチーム形成は、カルレットが選手の特性を知れば知るほど成熟する。
さらに、パリ・サンジェルマンはその潤沢な資金によって、世界中からハイレベルな選手を獲得し続けている。
この冬もまた、素晴らしい選手を獲得した。
ルーカス・モウラである。


☆スタメン
スタメン・フォーメーション
バレンシア:4-2-3-1、パリ・サンジェルマン:4-4-1-1


☆リーガフットボールvsカルチョ
この試合は立ち上がりからお互いの指揮官のサッカー観がはっきりと現れていたのではないだろうか。
ホームのバレンシアは自分達のサッカーを貫く。
パスを数多くつなぎ、無理をしすぎずポゼッションを保ちながら、パス交換を通じて崩していこうとする。
対するアウェイのパリ・サンジェルマンはポゼッションをある程度放棄し、守りつつ、個の力を最大限に使いつつアウェイゴールを取りに行く。
無理はしすぎず、チャンピオンズリーグのトーナメント、アウェイゲームには鉄則の効率よくアウェイゴールをできるだけ取りに行こうとするPSGは「まさしくカルレットのチーム」を見ているかのようだった。
もちろん、序盤から主導権はバレンシアに傾きかけていた。

しかし、最初のチャンスはPSGだった。
9分、中盤でのボール奪取からマテュイディが裏に飛び出そうとするイブラにパスを出し、イブラにラミが対応。
イブラが潰れたこぼれ球が右のルーカス・モウラへ。
それをルーカス・モウラがミドル打つと、ボールは左のゴールポストを叩いた。
さらに、その直後、右に流れていたポチョ・ラベッシにパストーレが近付き、ワン・ツーで裏のスペースへ。
その勢いのままリカルド・コスタをドリブルで軽く交わすと、角度のないところから強烈なシュートをファーサイドに叩き込む。
10分でPSGはアウェイゴール、先制点の奪取に成功する。


☆アウェイゴールという魔物を巡って
この試合ではっきりとしていたのは、特別なことはしないバレンシアと、特別感のあるPSGという対局にある見え方であったのではないだろうか。
バレンシアはある意味いつも通りだった。
中盤には守備的なピボーテでは今なおリーガ屈指のダビド・アルベルダではなく、パサータイプのダニエル・パレホを起用し、安定してパス供給を目指した。
さらに、決してサイドに適性のあるとは思えないジョナスを左サイドに置いた点も普段のリーグ戦と変わらない。
このジョナスの左サイド起用は、左サイドバックが普段のアリ・シソコを負傷で欠いたため、より攻撃的なグアルダードを起用していたため、中に入っていくタイプの選手を使う方が効率的に思えただろうが。
しかし、中盤のフィルター役としてのアルベルダ、あまり守備をする方ではないジョナスのサイドハーフ起用は、あきらかに攻撃的なイメージを持たざるを得なかった。

対するPSGの方はCL仕様だったと見る。
イブラの守備負担を少なくするのはいつも通りだが、この日はポチョ・ラベッシの守備負担もトップ下起用によって軽減を図った。
グアルダードが先発するとある程度わかっていたサイドには、攻撃的ではあるが守備貢献もしっかりするルーカス・モウラを起用した。
ハビエル・パストーレは左サイドに置きディフェンスを課す。
中盤センターは守備には不安があるがパス配球のできるヴェッラーティと、中盤のフィルター役をこなすマテュイディ。
奪ったらすぐ中盤からルーカス・モウラ、あるいはポチョ・ラベッシに叩き、イブラを経由すればアクセントを加えるというシンプルかつ効率的な形。

試合展開もこのお互いの狙いのはっきりと出た試合となる。
先制点を取られた後も、バレンシアがゲームを支配する。
特にPSGの左サイドは、ハビエル・パストーレが中に絞ることが多く比較的スペースが空いていたため、バレンシアはそちらから崩しに掛かろうとする。
逆に左サイドはスペースが狭く、あまり攻撃が形にならない。
この日のバレンシアは、右サイドのスペースを利用して抉ることはせず、中へ中へと入って行ってはパス交換で崩そうとするが、決定的なシーンは作れない。
逆にPSGで輝いたのはブレーズ・マテュイディを中心としたディフェンス。
的確にパスコースを切りつつ中盤でのボール奪取を繰り返し、ヴェッラーティと共にルーカス・モウラとポチョ・ラベッシにパスを通しては、カウンターが仕掛けられるという展開に。
世界随一のこの2人のドリブラーが前線に運んで仕掛けを繰り返す中、イブラにボールが渡れば攻撃に落ち着きと変化を齎し、バレンシアディフェンスの対応を困難にする。
パストーレもこの日は崩しの局面に関わろうと左サイドから中にどんどんと侵入した。

そして、43分。
右サイドを抉ったルーカス・モウラから中に入り込んだパストーレにマイナス気味のクロス。
パストーレはこれをしっかり決め、PSGが狙い通りの2点目のアウェイゴールを奪ってしまう。

前半はこうして「持とうとしたバレンシア、持たせたパリ・サンジェルマン」という構図のハッキリした展開となった。


☆より目標を目指して
ハーフタイムからバルベルデが動いた。
完全に近いほどゲームから消えていたジョナスに代えて、セルヒオ・カナレスを投入し、同時に2列目センターでバランス役も務めていたバネガに代えて、ネルソン・ヴァルデスを投入する。
これでかなり目的がはっきりしたバレンシアは攻撃の圧力を高める。
同時に前線からのプレッシャーをより高めることで、PSGのビルドアップさえも制圧しようとする。
結果的にはこれは功を奏する。
まずは左に入ったカナレスが崩しのアイデアを供給し、ネルソン・ヴァルデスが攻撃に厚みを加える。
こうしてバレンシアは後半早々からピッチ全体を広く使ってゲームメイクをするようになり、PSGのディフェンスを押し込み始める。

これにカルレットも対応する。
円滑に攻撃を始めたバレンシアの左サイドに対応するため、やや疲れが見え始めていたルーカル・モウラに代えてクレマン・シャントームを投入し、バランスをとりに。
シャントームが入って運動量が増したことによってゲームバランスはまた拮抗したものに戻っていく。

そんな中、両チームが同様の形でチャンスを作る。
61分、ティノ・コスタからの裏へのふわりとしたボールにソルダードが抜けだすもトラップが上手くいかず、シュートに繋がらない。
そのボールを奪ったPSGはパストーレの裏へのパスにイブラが左サイドで飛び出し、ラミとの1対1を往なしながらペナルティエリアの角からシュート。
そのシュートをグアイタがはじくとボールはフリーのポチョ・ラベッシの目の前に。
しかし、ボールの勢いがあり過ぎたためかボールにしっかり触らず、ポチョが蹴ったボールはゴール右へ。
PSGは絶好の追加点のチャンスを逃す。

しかし、その後72分、再びPSGにチャンスが訪れる。
イブラがシャントームとのワン・ツーから抜けだしシュートもグアイタが弾くが、シャントームが押し込むが、オフサイドの判定。
しかし、シャントームのオフサイドについてはその前に触ったのがイブラではなくジョアン・ペレイラのように見えたため、非常に微妙な判定であったことは間違いない。

その直後の76分、今度はバレンシアにチャンスが訪れた。
中盤のティノ・コスタから出たパスに反応したネルソン・ヴァルデスがアレックスの微妙な反応を交わし、シュートを放つ。
しかし、これもサイドネット。

その後カルレットは、後半はイブラと2人でバレンシアディフェンスを崩していたポチョ・ラベッシに代えて、ジェレミー・メネーズを投入。
継続してイブラと2人で崩すことを狙い続ける。


☆顕在化したタリアベント劇場
この日の主審、パオロ・タリアベントはセリエファン中心にある意味有名な主審で、ゲームをぶち壊すことに定評がある。
試合を通じて判定基準には疑問が呈されているが、それもそこまで不思議なことではない。
しかし、その中でも目立ったのは82分、バレンシアのカウンターからチャンスを作り出そうとするティノ・コスタのパスを絶妙のポジショニングでカットして攻撃をぶち壊したところからだろう。

90分、右サイドで倒されたネルソン・ヴァルデスのシーンにタリアベントが笛を吹く。
蹴るのはティノ・コスタ。
セットプレーを守るPSGディフェンスとシリグの間の絶妙の場所にボールを供給すると、フリーで抜け出したのはアディル・ラミ。
左足でちょんと合わせてバレンシアが1点を返す。
流れが完全に変わった瞬間だった。
これでやや落ち着きをなくしたPSG。
そこでイブラに激しいプレスで更に追い打ちを掛けたパレホに、イブラが乗じてしまい、レッドカードを受けたところで試合終了。
パリ・サンジェルマンにとっては結果は悪くないものの、苦々しさの残る試合となってしまった。


☆監督の経験値の差
この試合、終わってみれば両チームのファンにとって苦々しい思いをするものになってしまった。
これはひとえにタリアベントの成したものではあろうが、それはある意味表面上のものでしかない。
バレンシアのバルベルデ監督が押し通したのは、ある意味リーガらしいポゼッションフットボールであり、カルロ・アンチェロッティが打ちだしたのは個の力を最大限に引き出した狡猾なイタリア・カルチョであったと言える。
勝ったパリ・サンジェルマンは次節イブラとヴェッラーティを累積で欠くこととなるが、次節はこの試合と打って変わってより守備を重視したものとなるはずだ。
おそらく後半最後のようなポチョ・ラベッシとおそらくジェレミー・メネーズだけでバレンシアディフェンスを攻略するところまで図る可能性は高い。
バレンシアは中盤の選手層が厚く、別の戦い方も出来たはずである。
次節はより攻撃的になることであろう。
しかし、筆者は思う。
ダビド・アルベルダを起用すべきであったのではないだろうかと。
リーガレベルではお世辞にもテクニックに秀でているとはいえないだろうが、ホームだからこそ、アウェイゴールが鍵になりやすいトーナメントでの戦いだからこそ、必要ではなかっただろうか。
1st legの軍配はカルロ・アンチェロッティに上がった。
その経験値によって。

試合結果

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Author:迫恵駆緒
セリエファン、アッズーリファンという視点からカルチョ、フットボール、サッカーを分析します。
賛否両論あると思います。
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